沖縄人とアイヌ人

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昔から沖縄人とアイヌ人は似ていると言われている。

今日沖縄大学で行われた『沖縄人とは何者か、琉球=沖縄人の起源と成立』講義に参加し、大変面白かった。安里進氏(考古学・歴史学者)が講師であったが、師は沖縄県立博物館・美術館の館長だった方でもある。

南方から来た縄文人琉球列島を通り、日本列島から北海道に移り住む。
基本的に縄文人顔が、沖縄人・アイヌ人顔に近いのである。
いっぽう中国大陸からモンゴルに上がって行った縄文人の中から稲作を始めた弥生人が出てくる。
彼らの中から、中国南部或いは朝鮮半島を伝わり日本列島に移り住んだ者たちが、日本列島の主流となる。
琉球人とアイヌ人の中には弥生人が入り込まなかった。そのため、弥生人特有の平たい顔が残らなかったのである。

安里氏は正直に、この説は今の時点での説である、と説明する。学問的研究結果は日々変わることを承知しているのである。

しかし、ちょっと頷ける説ではあった。

これ以外に示唆に富む内容があったが、ここでは省く。

成り立ち、ルーツを探ることも今の沖縄人には大切なことである。
しかし、沖縄人のアイデンティティーはそれだけで説明は出来ない。
何故なら、沖縄人のアイデンティティーは過去の歴史的な経験・体験によって醸成されたものだからである。
この事こそが、沖縄人の強さである。