投票率の低さと冷めた圧勝

高良鉄美氏の当選は予想通りであったが、安里氏との獲得票差は伸びなかった。

これは今回の投票率の低さが原因である。従来のような53%程度までの投票率であれば、10万票差は取れたであろうと考える。
取り敢えずは圧勝である。

しかし、本土の勢力図に変化はない。

与党が改憲2/3を取れなかったが、もともと安倍首相に改憲を行う意思は弱い。観測気球を上げるだけで、党内の親中派を抑え込む気力はない。

今回の沖縄での投票率が気になるのは、県民の反基地・辺野古新基地反対への熱意或いは意識の冷めを感じるからである。

いわゆる保守支持者の投票率が減っているのは、彼等が現実に辺野古の埋め立てが進んでいる状況を見て、沖縄県政治勢力図に関係無く新基地建設が行われている以上沖縄県において投票行動に意味はない、と安心をしているように見える。

他方革新支持者に関しては、選挙前から高良氏が安里氏に負けるわけがないと言う安心感・安定感を糸数慶子氏の『禅譲感』から感じ取っていた。
平和の1議席への信頼感であった。

冷めた圧勝ではあるが、高良鉄美氏は憲法の専門家である。
沖縄県国会議員団の一員としてチームワークを取り、成果を挙げていただきたい。