肚のすわった自由への根性

香港の民主派の動きには頭が下がる。

もし自分が当事者であったと仮定して、この予備選挙の投票に自分は行けたのだろうかと考えてしまう。

万が一の場合(いやもっと確率は高い。十に一くらいであろうか)大陸の息のかかった当局に連行され、取り調べられ最悪大陸に送り込まれる。そのあとは、消息不明となって家族にも会えないであろう。拷問を受け、生きているうちに臓器は取り外されてしまうかもしれない。当然麻酔を打たれることもなく、である。

それでも、香港の民主派の60万人にも上る人々が「予備選挙」の投票に行ったのである。登録有権者数の13%にあたるこの数字を、多いとみるか少ないとみるか。

民主派の有権者は、普通であれば現在6割を超えているであろう。それを基に計算すると、民主派の有権者の22%が予備選挙に投票したことになる。

逆に考えると78%の民主派の人々が予備選に行かなかったのである。

行けなかったのである。気持ちは分かる。

商店からは、様々な張り紙・ポスターが6月30日の夜を境に一斉になくなっていたのである。当然当局が怖いのである。

結果発表は13日夜以降になる。

約50人の候補者から30人程度に絞られる。これによって民主派の候補者を絞り込み共倒れを防ぎ、過半数議席獲得を狙う。

 

今現在の香港立法会の勢力図は、

親中派 40人

民主派 26人

本土派  1人

中立   1人

欠員   2人

以上である。(定員70人)

民主派は、対立候補の状況を分析し民主派の候補者を絞っていく。これからも当局からの妨害・嫌がらせは続く。

選ばれた候補者の、立候補前の逮捕も覚悟しなければならない。命がけなのである。

 

どこかの都議選で、何とか太郎が出たおかげで野党陣営がまとまらず、どうのこうの言い訳を言っていたが、噴飯物である。

香港立法会、9月の選挙まで目が離せない。