隙をついて

宮古島市城辺保良に建設される弾薬庫施設が、今年10月に工事着工となるらしい。

用地の取得にめどがったって来たのであろう。

弾薬庫には、中距離多目的誘導弾ミサイル・迫撃砲の弾薬が保管されることとなる。

21年度からの使用開始を目指す。

 

宮古島においては、今年3月上野野原のゴルフ場跡地に陸上自衛隊宮古島駐屯地を整備し、宮古警備隊を発足させた。

今度末には地対空・地対艦ミサイル部隊を配備する。

 

宮古島において基地建設反対運動が行われなかったわけではない。ただ如何せん反対デモに参加する市民の数が少なすぎたのである。

これには本島の反対運動をする市民側にも責任がある。辺野古基地建設反対運動に気を取られすぎて、宮古島石垣島与那国島奄美大島などの自衛隊新基地建設に目が届かなかったのである。

市民運動のリーダーである山城博治氏も、”特に奄美大島自衛隊基地建設には目が届かず、国に騙された。”と言っていたことがある。

本島においては、辺野古新基地建設に重なり高江のヘリポート建設への反対運動で、手いっぱいの状態ではあった。しかし、隙をつかれ琉球弧の各島に着実に自衛隊の基地を造られている。

本島において、宮古島の新基地建設に関する情報交換会も行われてはいた。しかし、宮古島における宮古島民の基地に対する賛否の温度差、本島から応援のデモに行くにしても、航空運賃などの多額の経費の問題もあり具体的な行動に同調することには難しさがあったのも事実である。

 

基地反対派における、安保条約に対しての姿勢も微妙に温度差がある。

米軍基地は絶対反対、自衛隊の基地も絶対反対派から自衛隊の基地は仕方がない派までその幅は広い。

 

いずれにしても今年の4月になされたような、住民への説明不十分のまま陸上自衛隊宮古島駐屯地に中距離多目的誘導弾ミサイルなどを、黙って駐屯地に運び込むような行為は許されない。このような行為が宮古島住民の不信感を逆なでにしていく。

宮古島にとっての、経済を含めた良いバランスを持った行政を期待する。