瓢箪から駒

少し古い言い方ではあるが、そんな気がしている。

 

21日夜、浦添市ハーモニーセンターでトークイベント「Tell us night」というトークショウが行われた。

気になる4人の思いと本音が聞ける夜という触れ込みで、翁長雄治那覇市議会議員・松本哲治浦添市長・知念ウシ・仲村乃菊(保守系花瑛塾塾長)の4名が登壇者であった。

司会は、榎森耕助(せやがろいおじさん)が務めたが、なかなか仕切りの良かった司会であった。

トークショウに先立ち、会場からのヤジあるいは過激な言葉の応酬にはチェックを入れるとのことで始まったが、右・左、立場の違う4人の意見交換はそれなりの秩序をもって進んだ。

瓢箪から駒、というのは今日の沖縄タイムス2面に出ていた記事の内容からである。

実際のやり取りはこうであった。

翁長氏と松本氏の間で、何回か那覇軍港の移設問題について角度を変えてのトークのやり取りが続いた。その中で松本市長が ”北側案に絶対反対ではない。県と那覇市がそれなりの礼儀をもって浦添市にお願いに来るのが筋であろう。そうであれば、誠に苦渋の判断の末、浦添市に軍港を受け入れる側の立場の市長として、市民に情報を公開し市民を交えオープンに討論をしたうえで浦添市民の納得が得られれば、北側案を受け入れる。” という話であった。

要するに、県・那覇市の北側案への”条件付き”容認示唆であった。

 

沖縄タイムスの記事は少し端折った印象があるが、一昨日のこのトークショウをきっかけに那覇軍港移設の話が前に進めば、結構なことではある。

松本市長はトークの中でたびたび、”県知事・那覇市長は三者会談を要望してきたが、なかなか会談を設定できなかった。玉城デニー氏は時間がないというのが主な理由である。”

一方「移設協議会で議論する」が県と那覇市の一貫した主張であり、上述したように松本市長の言う ”オープンな場所での情報開示と討論” に乗ってきてはいなかった。

 

沖縄タイムスは、”県政与党内の立場の違いから実際は、北だ、南だ、で膠着している現状がベターな状況というのが本音だ”、という発言まで載せている。

オール沖縄の意見不一致が露呈する恐れがあることを踏まえ、当面続く選挙スケジュールを見据えた、県政与党の考えである。

 

今後の ”沖縄経済にとってのベストは何なのか” を中心に一刻も早い検討を願いたい。