鑑定

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       (今日の沖縄タイムス)

厚生労働省が、ゆっくり動き出している。
嫌みで『ゆっくり』と書いている。

遺骨収集とは何なのか。
戦争に駆り出され戦地で亡くなった方の遺骨を、家族に戻す行為である。

海軍の場合、作戦航行中であれば船上に居た者の遺体は、海に流す。

沖縄に限らず、陸戦での遺体はそのまま残され風雨に晒され土に埋もれている。

これらの遺骨を、出来る限りの手段で収集するのが、国としての義務である。
魂は靖国神社に戻るから、それで済むと言う話ではない。

沖縄戦に限れば、日本人、朝鮮人アメリカ人の遺骨が残された。
『ガマフヤー』の具志堅氏によって、一歩ずつDNA鑑定の話が進んできた。

4月から鑑定機関でDNAの抽出が始まる。仮安置所の700柱余りの遺骨の分である。

平和記念公園内にある仮安置所にいった方は分かると思うが、小さな小屋が建っており仮安置所と雑用具置き場が隣り合わせになっている。

言われなければ、遺骨の仮安置所とは誰も気が付かない。知らされた後には、何でこんな場所に?と思うような場所である。
ある意味、この程度の扱いなのが現状である。

鑑定には、鑑定を希望する遺族のDNAがなければならない。
付き合わせる遺族のDNA資料は、多ければ多いほど
照合による合致の確率が高まる。

遺族へのDNA鑑定参加の広報が、充分に成されているとは思えない。

厚生労働省は『ゆっくり』と『手を抜き』ながら、こっそりと作業を行っている。