雨と共に去りぬ

PFOS漏出による泡は、雨とともにその姿を消した。

米軍の期待通りに、水に流されていく。あとはPFOSの残量残渣を川筋に残し時間が過ぎてゆく。

いったいどれだけの泡消火剤が流れ出てしまったのか。ドラムにして何本分であったのか。いったいどうしてこのようなことが起こりうるのか。起こってしまったのか。

 

日米地位協定の問題があるので、立ち入り検査は不可能であろう。であれば、事後の実態調査を徹底的に米軍に行ってもらい、その内容の報告は必須である。

訓練課程での事故であるのか、突発のケアレスミスであるのか。

原因究明は米軍にとり重要なことであるし、消火訓練であれば日米安保上も重要な訓練作業である。しかし、訓練として使用制限のかかっているPFOSを含む泡消火剤を使用前提での訓練であれば、言語道断である。


河野防衛大臣も、そろそろ沖縄における米軍の立ち居振る舞いを、理解しなければいけない。

外務大臣として相手をしてきた今までのアメリカとはまったく違う顔を、理解しなければいけない。

基地周辺の住民の理解無くして、米軍の軍事基地は十分には機能しないということを、アメリカと話し合わなければいけない。


私たち市民は、県庁・沖縄防衛局への要請行動という下からのボトムアップを微力ながら続けている。


”ゆく川の流れは絶えずして しかももとの水にあらず 汚染された水なり”

無常観はよろしいが、無力感はいただけない。