金城実と言う芸術家
(今日の沖縄タイムス)
時代性のある芸術家として、金城実氏と言う彫刻家がいる。
時代性と言っても、時代に阿ねるのではない。時代を見据えた上で、自身の表現者としての信念を芸術の中で表し形にする。
完成後の行き先は未定であるが、金城氏は言う。
『しかるべき所に落ち着いてほしい』
今回のトリエンナーレが、正に展示場所の問題であった事からすれば、『しかるべき所に』は重い意味がある。
表現の不自由展。
こんなに素晴らしいテーマを最後まで展示出来なかったことは、充分に反省の余地がある。
トリエンナーレを『しかるべき所』に何故出来なかったのか、圧力のせいなのか自らの信念の中途半端さであったのか。
芸術は武器になりうる。
その使い方で評価が決まる事がある。
金城実氏が何らかの答えを出してくれると、期待している。