神様、仏様、北上田様。
(30分前なのでまだ参加者は少ない)
3月20日(土)那覇市内において、北上田氏と具志堅氏の講演会がオール沖縄会議の主催で行われた。
当日会場は70名ほどであり、思ったより参加者が少ないように感じられたが、当日ライブ中継があるという告知と後日ネットに動画が上げられるという連絡もあり、密を避けた出席希望者が、多々おられたのであろうと推測された。
内容は、いつにもまして濃密であった。
「南部地区からの辺野古埋め立て土砂調達の問題点」と題は付けられている。
サブタイトルとして
”遺骨混じりの土砂を軍事基地建設に使うのは戦没者への冒涜”
とあった。
まさにその通りである。
北上田毅氏の講演会は何度も行われている。
その都度、新しい事実が出て、新しい隠ぺいが明らかにされ、問題点が市民に分かりやすく示されていった。
今回も北上田氏の資料には、”全面改訂版”と記され新たに整理された事実・問題点が提起されていた。
読まれてない方は、必ず読まれたほうが良い。
資料は、chuyokinawa@yahoo.co.jp への問い合わせで、実費一部200円で手に入る。
熊野鉱山開発の問題点として、
自然公園法に違反しての着工⇒県の工事停止指示
森林法違反⇒顛末書
農地法での違反⇒原状復帰へ
糸満市風景づくり条例への違反
米須地下ダム止水壁への影響の怖れ
魂魄の塔前がダンプの通行路へ
これらの問題を抱えている事実が、明らかにされた。
このままでは、実際上ダンプの搬入搬出路の確保もままならないのが、業者側の現状なのである。
今までの杜撰な開発行為が明らかにされ、万が一土砂採掘がおこなわれてしまった後の巨大な穴が埋め戻される保証もないのである。
実際に、現在の時点で糸満の採石場にある巨大な採石後の穴の状態を見ると、愕然とする。
沖縄ドローンプロジェクトの奥間政則氏の尽力もあり、北上田氏の資料には”見てわかる事実”も、満載である。
(まさに一目瞭然の資料である)
3月19日(金)、新たに沖縄県副知事となった照屋義美氏が糸満市の沖縄戦跡国定公園内の魂魄の塔近くで計画されている鉱山開発の現場を視察したそうである。
”初めて”視察したそうであるが、照屋副知事のアリバイ作りでないことを願う。
18日に採掘業者の書類は事理されている。
30日間の砂時計の砂は落ち始めた。
具志堅隆松氏の言うように、南部の土や石には沖縄戦で亡くなった方々の遺骨と血が溶け込んでいる。
この状態で、しかし国は業者に遺骨収集を丸投げにしている。
本来、遺骨収集の責務は国にある。
法律上そうなっている。
業者がきちんと処理をする、後始末をする、と言う問題ではないのである、
具志堅氏は、”絶対に土砂から遺骨をより分けて運び出すことなど不可能だ。”と主張している。
何故なら、具志堅氏でさえ困難な作業だからである。
もう一度言う。
南部の土と岩には遺骨と血が溶け込んでいるのである。
分別は出来ないのである。