浦添西海岸の軍港問題

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先日の日曜日に、浦添市社会福祉センターで浦添西海岸の軍港建設問題の講演会があった。

琉球大学の亀山統一教授による講演であったが、資料集が充実(20頁)しており亀山氏のトークが分かりやすかったこともあり、問題点の整理と課題が正しく意識されたと思う。

 

まず第一に抑えなければいけないことは、軍港建設の合意はなされていないという事である。容認発言は翁長前知事の頃からされており、現知事である玉城デニー氏も容認発言をしている。しかし、合意はしていないのである。

 

また地方自治において大事な論点は、住民自治の主権者は住民であるという事である。ある意味、知事は住民の声を実現するのが役目であり、住民は知事(首長)に対し”住民にとって必要な施策”を知らしめることが役目なのである。

であるならば、過去の時点で知事が容認した事案に対して住民が再考し、新たな提案を行うのであれば、知事はこれに従わなければならない。

その意味で、住民が今まであまり意識をしていなかった、浦添西海岸の軍港移設という事に対して、新たに学習を行い住民の意見を取りまとめ玉城デニー知事に届けることは、地方自治の基本となる。

 

辺野古の設計変更未承認への意見書の大きな動き(2万件を超える意見書の存在)が、玉城デニー知事の背中を大きく押す如く、浦添西海岸の軍港問題も市民による新しい提案により玉城デニー知事の従来の方針を変えさせることが出来るのである。

もう少し正確な表現を使うとすれば、”変えさせてあげることが出来る”のである。玉城デニー知事の背中を押してあげるのである。

 

沖縄においては直近の先例がある。泡瀬干潟の埋め立てが、住民の意見により当初計画からその内容がかなり変わり縮小されてきている。県の考えも埋め立てから変わりつつあると言える。

 

まずは民港からの議論になると思うが、軍港と言う選択との兼ね合いも議論されなければおかしい。軍港が”NO”となれば民港の将来像も計画内容も当然に変わる。

まずは、那覇市民・浦添市民・県民の学習・周知から始めたい。

カーミージーを知らない人、カーミージーに入ったことなない人が会場でも多かった。多分、浦添西海岸の軍港問題すら知らない人が大勢いる。

 

これからが軍港問題の始まりである。